令和 5年 2月 28日
第39代 会長 大貫 裕一郎
『No pain , no gain』
~ いま、現在に最善を尽くし 未来へ繋げよう ~
2019年に新型コロナウイルスの最初の症例が中国で確認されて以降、世界経済は急速に悪化し、現在では政策効果に支えられた回復から自律的な回復への移行段階にあります。しかしながら、社会の在り様そのものに急速な変化が求められるほどの影響を与えたのも事実です。全世界に影響を及ぼしたこの事象のみならず、ロシア・ウクライナ情勢により更に多大な影響が続いております。特に物価高騰が続く燃料や食品関係は私たちの生活に直結し先行きの不透明感が強まっている中、企業活動の停滞や国民の消費マインドの低下が進まぬように早急な経済対策が求められています。
市川市の商工業が抱える問題も多岐にわたっており、市川商工会議所の一翼を担う私たちだからこそ解決できる問題をしっかりと見つめ活動を展開しなければなりません。この解決に向けて必要なものは組織力であり、その組織力に求められるものは同じ目的、目標を持った仲間の結束力です。私たち青年部は何の為の団体なのか、誰の為に活動をしているのか、この事を念頭に活動をすることが結束力に繋がり目標到達に近づくと考えております。昨今の様々な影響下でも歩みを止めず、市川の商工業発展の為にも自助・共助・公助で連携をとり邁進していきます。
私たちの直近の課題として会員の拡大と育成が挙げられます。向こう3年間で卒業を迎える会員の割合は約半数となっており、私たちの活動をより良いものにする為にも会員の拡大と育成が求められます。コロナウイルスの影響下のように今後何らかの理由により活動が制限された場合にも、あらゆる事態を想定し、いかなる時も会員の拡大や成長に繋がる仕組みの構築を提供することが大事だと思っています。また、私たちの活動には会員の個の力のみではなく組織力の向上が不可欠です。つまり、個の結束を促すには会員全員が同じ方向を向く必要があり、何の為、誰の為の活動なのかに向き合い定例会等の意義を一人一人が見出さなくてはなりません。活動のやり甲斐や楽しさが会員拡大への大きな推進力とし、同時に組織力向上に注力することが会員相互の育成となり自社の発展にも役立つものと考えます。会員の成長は拡大にも繋がり、会の組織力向上にも繋がることを認識し邁進します。
そして、会員拡大と同等に大事なことは会員同士の親睦融和です。昨年度38代会長が先頭に立ち親睦と融和をテーマに多くのことにご尽力下さり、コロナ禍でも会員同士や友好団体、他単会とのコミュニケーションが図れました。青年部が何かを成し遂げることに必要なことは会員同士の信頼関係であり仲間の結束力です。今年度も内外問わず親睦を大いに図り、誰もが充実した1年を過ごせるように取り組んでいきます。
次に青年部として市川市の現状を取り巻く問題を改めて見つめ直し、市民と行政のハブとしての役割を担うことで課題解決に取り組むことも必要だと考えます。私たちだからこそ解決可能な事案をしっかりと検証、選定し解決に繋げることが青年部の役割であること、この積み重ねが市川市の商工業発展の未来を構築するものと思います。そこで、世の中に浸透してきたSDGsを私たち青年部が市民と行政のハブとして力強く推進し、認知度向上に努め有用性と本質に関して自らも研鑽を積むことが大事だと考えています。市川市が健康都市の実現やSNS等を活用した食品マッチングを図っている中、会員が市川市の目標をしっかりと理解すると同時に、SDGsが自社にとっても必要なことを学んでもらう機会を創出します。また、一昨年より取り組んでいるデジタルに関しても私たち青年経済人は次代を先駆けるツールとして推進していくことが必要です。今年度においてもDXに関連することに果敢に挑戦し、会員全員がDXに苦手意識を持つことなく取り組める事案を考え積極的に進めていきます。先にも述べているように会員の成長が会の成長や自社の発展に繋がると考えているからです。
最後に、次年度は市川商工会議所青年部創立40周年となります。これまで多くの方々に支えていただいたことで今日の私たちの活動があると思っています。これまでの恩返しを行うべく、40周年を成功裏にする為には広報活動を含め1年間をかけしっかりと準備をし、何の為誰の為、何をするべき周年なのかを考える時間と会員全員の理解が必要です。しっかりとした恩返しが出来るように地域貢献を第一に考え令和6年4月に素晴らしいスタートが切れるように準備を進めていきます。
平成20年(2008年)4月に青年部に入会させていただきました。月日が経つのは早いものですが15年お世話になっています。その間、多くの方々に出会い、たくさんの事を学ばせていただきました。青年部入会にあたり、OBでもある父から一言「色々な業種の経営者の集まりだから色んな角度から人を見てきなさい」と言われたのを覚えています。正にその通りで、お手本にしたい人をたくさん見てきました。私自身、経営者になりまだまだ勉強不足ですが青年部に入会したからこそ皆様と出会え、たくさんの事を学ばせていただいています。会員の皆様も青年部活動を通じ、たくさんの方と出会い、会話し、自分自身の成長に繋げていただきたいです。
今年度のスローガンは「No pain , no gain」です。
直訳すると、「痛み無くして得るものなし」とか「苦労なくして利益なし」ですが、私の中では「努力なくして得るものなし」と解釈しています。
コロナ・物価高など先行きは不透明ですが、第一に自事業の充実を図りましょう。そして、その上で青年部活動を皆様と一緒により良い1年にしていきたいと思います。